生保業界ではFP2級や3級の資格をとる人が多いようです。このことは、実技試験の科目と受験者数を見ると、よくわかります。
3級の実技試験の科目に、保険顧客資産相談業務という科目があります。また、2級の実技試験の科目に、生保顧客資産相談業務という科目があります。この2つの科目で、かなりの数の受験者がいるのです。
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生保会社や代理店が社員に取らせているのでしょう
一般的の受験者が、わざわざこの科目で受験するケースは稀でしょう。学科試験の内容が満遍なく出てくる金融財政事情研究会の個人資産相談業務か日本FP協会の資産設計提案業務を受けるはずですから。
それにもかかわらず、生保系の科目の受験生が多いということは、生保の関係者が多いということでしょうね。おそらく、会社から言われて受験させられている人も多いのでしょう。
ということは、FP2級や3級の勉強をすると、生命保険を選ぶ際に有利になるということでしょうか。わざわざ社員に受験させるくらいですから、生保業界で生きていくのに有利と考えるのが自然です。
実際には、FPの勉強をするだけで、自分で生命保険を選ぶ事が出来るようになったりするのでしょうか。
期待しすぎは禁物
結論から書いてしまうと、FP2級や3級の勉強をしただけでは、生命保険は選べるようになりません。もちろん、FP技能検定を通して学ぶ知識は、保険選びに役立つものであるのは確かです。しかし、それだけでは十分では無いのです。
FP技能検定で具体的に何が学べるかと言うと、代表的な保険の特徴などを学ぶことが出来ます。あるいは、保険と税金との関係についても、一通り学ぶことは出来ます。
この2点を学べることは、確かに大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、どういうケースでどのような保険に入るべきなのかという、具体的な判断方法までは、学ぶことが出来ません。あるいは貯蓄をするときに、保険を使うべきなのか他の金融商品を使うべきなのか、という判断までは学べないのです。
ということで、FPの知識は保険選びで役に立つが、それだけでは不十分であることを知っておくことが重要です。
保険に入るべきかどうかという判断はとても重要
ちょっと補足します。
「保険を使うべきなのか他の金融商品を使うべきなのか」を判断する能力と言うのは、実は特に重要な能力です。なぜかと言うと、保険会社が必要だと喧伝する保険でも、よくよく考えると必要性が小さい事も多いのです。
医療保険は必要性が小さい
例えば、生保会社の営業は、医療保険は必要だと強く勧めてきます。また、契約者の側でも必要だと思っている人は多いようです。
しかし、医療保険に関しては、それ程必要性が大きい保険だとはいえません。なぜかと言うと、健康保険や国民健康保険などの公的な医療保険は、実はかなり給付が充実しているからです。生保会社の医療保険に入らなくても、事足りるケースが多いのです。
若いうちに定額個人年金保険に入るのはナンセンス
もう一つ例を挙げると、老後の資金の準備に関してです。
生保会社の中には、20代の若者に定額個人年金保険を販売するところもあるようです。しかし、定額個人年金保険に若いうちから入るのは、あまり賢い選択とは言えません。
そもそも、使用目的を限定してしまう年金保険に入ると、お金の使い道を固定してしまいます。また、老後資金を準備するなら、確定拠出年金という税制上有利な仕組みもあります。
また、そもそも定額個人年金保険は、インフレに弱いと言う、金融商品としての決定的な弱点もあります。完全にあり得ない選択なのです。
足りない部分は違う方法で補わないといけない
FP技能検定を受検するために学ぶ知識では、生命保険を選ぶ事ができません。本気で保険を選べるようになろうと思ったら、プラスアルファは自分で学ぶ必要があります。
保険会社の営業は、契約者の無知に付け込んで、大きい契約をさせようとしてきます。それに対して対抗するには、自分で知識をつけるしかないでしょう。
生命保険は大きい契約ですからね。そうする価値は十分にあるはずです。
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