FP2級や3級の資格は資産運用にどの程度役に立つのでしょうか?

FP技能士になると、ある程度自分で資産運用が出来るようになると思っている人も少なくないでしょう。

その考え方は必ずしも間違っていません。全く勉強していない人と比べれば、確実に知識は身につきます。

しかし、過度な期待をしすぎると裏切られることになるでしょう。FP技能検定で問われる知識だけだと、足りない部分も多いです。

FP技能士の2級や3級の資格を取ると、どんな知識が身につくのでしょうか。あるいは、どんな知識が不足するのでしょうか。ちょっと確認してみましょう。

代表的な金融商品の概略は理解できる

FP2級や3級の勉強すると、代表的な金融商品の概略は理解できるようになります。

株式や債券、投資信託、銀行預金といった代表的な金融商品に関しては、一通り学ぶことが出来ます。また、貯蓄型の保険に関しても、概略は学べます。その意味では、自分で資産運用をするときの助けになるのは間違いがありません。

「それぞれどんな金融商品なのか」「どこで買うことが出来るのか」「いくらから買うことが出来るのか」「どんな特徴があるのか」といったような知識は身につくはずです。ですから、全く金融商品の知識が無かった人からすれば、大きな進歩と言えるでしょう。

不足する知識も多い

その一方で、FP2級や3級レベルの知識では、投資をする上で不足する事も多いです。

投資商品のメリット・デメリットを見極める知識が無い

まずFPの知識だけでは、投資商品のメリット・デメリットを見極めることが難しいです。

例えば、老後のための貯蓄商品に個人年金保険という商品があります。この商品にはメリットもありますが、大きなデメリットもあります。本来は、そのデメリットを踏まえて、他の金融商品と比較をした上で、個人年金保険を使うかどうかを判断しないといけませんよね。

しかし、FPの学習では、そこまでは学ぶことは無いはずです。特にデメリットの部分に関しては、しっかり学習する機会が少ないような気がします。

デメリットについての言及が少ないのは、金融機関に気を使っているのか?

上にも書きましたが、FPの学習では金融商品のデメリットに関する部分が手薄です。例えば、貯蓄型の生命保険にしろ投資信託にしろ、手数料が高いという大きなデメリットがあります。でも、こういう情報に関しては、ちゃんと教えないんですよね。さらっと流すだけです。

金融商品のデメリットについての学習が少ないのは、もしかしたら金融機関に気を使っているのかもしれません。

FP技能検定の受験生の多くは、金融機関に勤めている人です。また、金融財政事情研究会の関連会社である「株式会社きんざい」にとって金融機関はお得意様ですからね。あまり悪くは書けないのかもしれません。

理由は何にしろ、重要な情報が学びにくいのは事実です。この点は自分で補わないといけないでしょう。

金融商品の選択の方法を学ばない

それでは、FP2級や3級では知識が不足するという話に戻りましょう。

メリット・デメリットの部分と関連するのですが、金融商品の選択の仕方を学ぶ事もあまり無いようです。個々の商品の話で終わってしまうのです。

ある目的を達成するのに、複数の金融商品があったとします。例えば、10年間毎月1万円貯めることにしたとします。

そんな場合は、投資信託の積み立ても使えますし、保険を使って積み立てる事も可能です。あるいは、銀行の定期積金を使うことも出来るでしょう。ちょっと極端な例ですが、株式の積み立てをする事も出来ます。

FP2級や3級で教えるのは、これらの商品を使うと積立が出来るというところまでです。どちらを選ぶ方が合理的なのかまでは勉強しないのです。

まあ、メリット・デメリットについて十分に学んでいない以上、比較自体が難しいんですけどね。知識として中途半端であることは否定できません。

どういう組み合わせで投資をしていいのか分からない

実際の資産運用では、一つの金融商品だけで運用することは稀です。複数の金融商品を組み合わせて、運用することになります。

例えば投資信託を買うにしても、一本の投資信託だけで済ますことは少ないですよね。その上、子供の教育資金として学資保険など併用して使ったりします。

資産運用では、これらの組み合わせ方を学ぶことが重要です。組み合わせることでリスクとリターンをコントロールするのです。

しかし、そういった知識に関しては、FP2級や3級レベルだと、ほとんど学ばないのです。ほんのさわりだけです。

不足する部分は自分で補う必要がある

以上のように、FPの知識だけでは、資産運用のための知識として不足する部分が多いです。ですから、FPの知識を資産運用で活かそうと思えば、足りない部分は自分で補う必要があります。

でも、はっきり言うと、FP2級や3級の学習で学ぶ分量よりも、補う知識の分量の方が多いでしょう。FPの勉強で学ぶ内容は、ほんの入り口くらいのイメージをするといいのではないでしょうか。

本気で資産運用について学びたければ、その先が長いことを覚悟しておきましょう。

FP2級の通信講座(AFP認定研修)ならECCがおすすめ

FP2級の試験対策にはECCの通信講座がお勧めです。

この講座はAFP認定研修なので、修了すればFP2級の受験資格が得られます。また、合格率が非常に高いのに料金が安いと、いい事づくめです。

確実に合格したい人は、チェックしてください。

スポンサードリンク

スポンサードリンク



関連した記事を読む

コメントは受け付けていません。