2級FP技能検定という試験と、損害保険というのは、非常に相性が悪いように思います。損害保険の主力商品は、ファイナンシャル・プランニングとの関連性があまり無いからです。
それにもかかわらず、2級FP技能検定の実技試験には、損保顧客資産相談業務という試験が存在します。何でこんなものが存在するのでしょうか。率直に言って、かなり不思議です。
2級FP技能検定の実技試験には損保顧客資産相談業務という科目があります。FP2級の場合は科目選択式なので、この科目を選ぶ必要はありません。実際、選んでいる人も多くないようです。
率直に言ってこの科目の存在が、私にはとても疑問なのです。何が疑問かというと、損保の業務とFPの業務って、親和性がとても低いと思うのです。
全く関係が無いとは言いませんけどね。ほとんどつながらないという印象です。異物が混じっている感じがするのですね。
広い意味ではファイナンシャル・プランニングと関連が無いわけではありません。ですから、学科試験の一部に知識を問う問題が入っているのは、まだ納得できるのです。でも、「実技試験の中で独立した科目にするの?」という疑問は持たざるを得ないわけです。
損保の主力商品はファイナンシャル・プランニングとあまり関係がない
損害保険の主な商品は2つあると考えて良いでしょう。
一つは、自分の持ち物で高価なものが壊れたり盗難されたときに、被害に見合う補償を損保会社がするというものです。例えば、火災保険などが該当します。また、自動車保険の車両保険もこの機能だと考えて良いでしょう。
もう一つは、自分が誰かに損害を与えたときの賠償を、保険会社が行ってくれるというものです。これは、自動車保険の対人賠償責任保険は対物賠償責任保険が該当します。また、個人賠償責任保険も該当しますね。
このどちらも、私たちにとってはとても重要なサービスです。しかし、FPの本来業務であるファイナンシャル・プランニングと関係があるかといわれると、かなり疑問があるわけです。
というか、ほとんど関係なんて無いんですよね。
一応、損保会社にも、貯蓄型の保険が無いわけではありません。そういう商品を絡めれば、ファイナンシャル・プランニングの話も出来ないわけではないのですけどね。でも、貯蓄型の商品って、損保の中では主力商品では無いんですよね。
受験者も少ないです
FP業務と損害保険のつながりが薄いという事実は、2級FP技能検定の受験者数を見てもよくわかります。
2014年9月の実技試験の試験結果を見ると、実技試験で一番受験生が多かった個人資産相談業務の16,762人に対して、損保顧客資産相談業務の受験生はわずかに430人しかいないのです。個人資産相談業務と比べると、40分の1くらいしか受験生がいないわけですね。
しかも、損保顧客資産相談業務は年1回しか試験が行われていません。それに対して、個人資産相談業務は、年3回試験が行われています。ということは、年間ベースで見ると、個人資産相談業務の1%以下の受験者しかいないということになるわけです。
こんな試験って必要なのでしょうか。何か金融財政事情研究会と損保業界の間にしがらみでもあるのかなあ。そんなことを考えないと、全く理解できません。
常識的には、無くても良い試験ですよね。
具体的にどんな問題が出題されるのか確認してみましょう
それでは、次のページでは、損保顧客資産相談業務でどんな問題が出題されるのか確認してみましょう。個人的には、これを見てますます混乱しました。
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