FP2級の学科試験の試験範囲は、AからFまでの6つにわかれています。この6つのうちの「C 金融資産運用」に関して、傾向分析と対策的なものを考えてみたいと思います。
率直に言って、資格学校などがしている傾向分析と対策は、かなり無難な事しか書かれていない印象です。まあ、あまり主観的な事を書いたり大胆な事を書きにくいのでしょうね。非難されやすい立場にありますから。
その意味では、何の責任感も無い分、大胆な提案がでいるのではないかと思います。
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とにかく範囲が広いので計画的な学習が必要
まず、「C 金融資産運用」は試験の出題範囲がかなり広いと言って良いでしょう。勉強しないといけないことがかなり多いです。まあ、範囲の広さとしては、「A ライフプランニングと資金計画」程ではありませんけどね。それに次ぐ感じです。
ということは、頑張って勉強をして高得点を目指すのか、ある程度の点が取れればいいと割り切って勉強時間を削るのかというような選択が必要になってきます。中途半端にダラダラと勉強をするのが最悪で、その時間があるのなら、得点をしやすい他の分野の勉強をするべきです。
FP技能検定の本丸のようなイメージがある分野なので、時間をかけたくなる人が多いのだと思われます。まあ、その気もちも分からなくは無いのですけどね。
得点を取るという意味では効率が悪い分野です。割り切って、基本事項だけを理解するにとどめる方が合理的ではないかと思います。
他の分野の勉強時間が減るのが心配
ちなみに実際の試験では、金融資産運用は問題 21から問題 30までの10問が出題されます。60問中の10問ですから、約17%しか出題が無いわけです。
しかし、この分野に3割とか4割の時間を使っている人も多いのではないかと推測します。もしかしたら、もっと時間を使う人もいるのかも。
でも、配点だけから考えると、ペース配分で完全に間違っているわけですね。
ある程度絞ろう
合格点を確実に取ることを目指すのなら、金融資産運用にかける時間を減らし、他の分野に振り分ける必要があります。金融資産運用に関しては、勉強する時間を取り過ぎないようにするのが必須条件です。
ということは、金融資産運用の分野は、学習範囲が広いのに学習時間がそれほど取れないという事になります。これに対処するには、ある程度絞って学習するしかありません。
金融資産運用はさらに13の分野に分けられています。その中で、出題が多いものを中心に学習していくのが現実的な対処法となるでしょう。
「株式投資」は力をいれて勉強しよう
まず、一番出題が多いのが、「株式投資」の分野です。これが毎回1問から2問出題されます。まあ、多いと言っても最大2問ですから、最大4問出題される「生命保険」などと比べると、かなり少ないのですけどね。
しかも「株式投資」は、比較的得点しやすい問題が多いようです。ということは、力をいれて勉強しないといけないのが、「株式投資」という事になります。
まあ、試験は別にして、株式投資の知識はFPであれば必須ですからね。勉強しておいて損は無いでしょう。
「マーケット環境の理解」「投資信託」「債券投資」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」
次に多いのが「マーケット環境の理解」「投資信託」「債券投資」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」といったあたりです。ここに挙げた分野は、毎回1問出題されています。
出題の頻度としては同程度ですが、学習すべき内容にはかなりの差があります。学習時間としては均等に勉強するわけにはいかないでしょう。かなり濃淡をつける必要性がありそうです。
場合によっては、捨てる分野も出てくるかもしれません。時間が無くて対応しきれないケースもあります。
「マーケット環境の理解」は最低限の対応で済ませる
まず、「マーケット環境の理解」は、経済や金融全般の知識を問う問題が出題されます。専門的に勉強した人なら簡単なのでしょうが、全くの素人だという人には対策し辛い分野です。
まあ、どちらにしても、それほど勉強時間を取る必要は無いように思います。というか、時間を取りすぎると時間の無駄になります。
そもそも、専門的に経済や金融を勉強したことがある人なら、さらっと勉強してお終いで良いでしょう。逆に、経済や金融の知識が乏しい場合は、時間がかかりすぎるので、最低限の部分だけを勉強し、残りを捨ててしまった方が良いからです。
真面目にやりすぎると時間を取られ過ぎます。
もっとも、経済や金融の知識をみにつけておくのは、FPとしては必須という気もしないではありません。最低限の経済と金融の知識が無いと、全体の判断を間違う可能性もありますからね。
それに、FP1級を持っている人がテレビで経済や金融を分かっていない発言をしているのを見ることがあります。あれは恥ずかしいので、資格試験云々は関係なく、メディア関連の仕事をする場合はこの分野の勉強をしていただきたいものです。
まあ、資格試験のためというよりも、FPとして勉強しておくという感じなのでしょうね。勉強したことが得点に結びつくかというと、ちょっと難しいでしょう。
ですから、試験前に力をいれて勉強しなければいけないとは言いませんが、いずれ勉強する必要はあります。試験が終わったら、頑張って勉強しましょう。
「投資信託」は時間をかけすぎない
次の投資信託の分野も、勉強には時間を取られる分野です。
この分野は学習することが多いうえに、毎回のように問われる知識が異なるようです。特定の傾向のようなものが、見つけにくいわけですね。
ということで、投資信託に関しても、思い切って捨ててしまう事も検討しなくてはいけません。まあ、完全にすげないまでも、ポイントをチェックする程度の勉強しかできないでしょう。時間を取られ過ぎると、他に影響します。
「債券投資」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」は得点源にできます
それ以外の「債券投資」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」に関しては、実は以外と学習しやすい範囲といえます。毎回、比較的似ている問題が出題される傾向があるようです。
また、基本だけ理解できていれば、正解できる問題が多いように思います。学習する範囲も広くないので、しっかり対策をして正解をしたいところです。
得点源にできるところです。
それ以外の出題頻度が高い分野
次に出題頻度が高いのが「セーフティネット」「関連法規」「金融資産運用の最新の動向」といったあたりです。これを書いている時点で調べた範囲では、過去4回中3回出題されています。
「セーフティネット」も得点源にできる
「セーフティネット」に関しては、学習する項目が少なくて済みます。しっかり勉強して、確実に得点をしたい分野です。普通に勉強したら、高い確率で得点が取れるはずです。
「関連法規」は捨てる方が良い
逆に「関連法規」は、まじめに勉強するとかなり大変なはずです。基本だけを勉強してお終いという事でいいのではないでしょうか。難しい問題が出たら、諦めるしかりません。
「金融資産運用の最新の動向」は経済ニュースに触れる習慣を持つしかない
「金融資産運用の最新の動向」は、要するに時事的な問題です。具体的に何かを勉強すれば取れるというものでは無さそうです。
新聞の経済記事をこまめにチェックする程度しか、できることは無さそうですね。
ここまで挙がった以外の分野は捨てても良い
その他の分野に関しては、出題されることもありますが、頻度としてはかなり低いようです。まあ、優先順位を下げておいた方が良い分野といえるのではないでしょうか。
基本的には捨てても大丈夫です。過去問をチェックする程度で済ませましょう。
外貨商品とかデリバティブとか、金融知識としては大事な分野も含まれているのですけどね。試験問題として出題される確率が極端に低いので、時間をかけてはいけないのです。本気で勉強したら、かなりの時間を使う分野ですから。
整理してみましょう
ここまで書いたことを整理してみましょう。
頻出分野で必ず力をいれて勉強をした方が良いのが、「株式投資」「債券投資」「ポートフォリオ運用」「金融商品と税金」「セーフティネット」あたりでしょうか。ここまでできると、10問中5問は正解できます。5問すべては取れなくても、4つは取りたいところです。
「マーケット環境の理解」「投資信託」「金融資産運用の最新の動向」「関連法規」の4つに関しては、範囲が広かったり、対策がし辛かったりで、ちょっと困るところです。過去問などをしっかりやって、基本的な問題には対応できるようにしておくのが正しい対策でしょうね。
この4つは、選択肢を2つにまで絞れる程度の対策をする程度でいいのではないでしょうか。そうすると、確率的には、2問正解できる計算です。
これで10問中6問正解という感じで行くのはいかがでしょうか。はっきり言って範囲が広くて対策をし辛いので、これ以上の得点を狙うと、他の分野の対策に影響が出そうです。
金融資産運用以外でもっと得点を取りやすい分野もありますので、このくらいで抑えておくのが大事かなあと思います。何も、難しいところで得点を取る必要は無いわけですから。
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