FP技能検定では難問も出題される| 最初から捨てるのが良いでしょう

FP技能検定という試験の学科試験の特徴は、満点を目指すのは難しいという点でしょう。率直に言って、3級でも満点を目指すのはかなり難しいです。

何で満点を目指すのが難しいかというと、問題ごとの難易度にかなりの差があるのです。FP技能検定は学習する範囲が広い試験なので、難しい問題までは対応しきれないわけですね。

具体例を一つ見てみましょう。2017年1月の試験では、次のような正誤問題がありました。

(15) 金融商品の販売等に関する法律(金融商品販売法)における断定的判断の提供等の禁止に関する規定は、金融商品販売業者等がすべての顧客に対して行う金融商品の販売等に適用される。

実際、金融商品販売法という法律があって、金融機関は断定的な判断を顧客である投資家に伝えてはいけないことになっています。ここまでなら、それほどマニアックな話ではないでしょう。

確かにこういうルールは存在します。まあ、この知識だけでもFP3級レベルだと難しい部類に入ると思いますけどね。

実際の条文は以下の通りです。

(金融商品販売業者等の断定的判断の提供等の禁止)
第四条  金融商品販売業者等は、金融商品の販売等を業として行おうとするときは、当該金融商品の販売等に係る金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に対し、当該金融商品の販売に係る事項について、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為(以下「断定的判断の提供等」という。)を行ってはならない。

この条文から分かるように、確かに問題文のような規定は存在するわけです。

ただ、問題文にあるように「すべての顧客」が対象かと言われると、話は急に難しくなります。「断定的判断の提供等」が禁止されているのは知っていたとしても、すべての顧客が対象になるかと言われると記憶が定かでない人も多いでしょう。

条文を正確に覚えていなければ、例えば、「法人は除外されるのではないか」と考える人はいるはずです。あるいは、「投資のプロと考える人ならセーフ」という可能性もありそうですよね。

〇とも×とも判断できそうな、かなりいやらしい問題なのです。うろ覚えは許さないという、受験生には優しくない問題です。

クレジットカードの紛失に関する問題

もう一問見てみましょう。同じ2017年1月の3級学科試験で、次のような正誤問題が出題されていました。

(5) クレジットカードを紛失した個人のカード会員は、その事実について速やかにカード会社等へ所定の届出を行った場合、原則として、当該カード会社が届出を受けた日の120日前以降のカードの利用代金の支払債務が免除される。

カードを紛失した時にカード会社に届けると、盗んだ人や拾った人に不正に使われることがあります。それを防ぐための規定についてですね。

この問題の正誤は、クレジットカードに詳しい人ならだれでも分かるでしょう。一般にはさかのぼれるのは60日なので、この選択肢は明らかに間違いです。

ただ、FP3級の一般的な受験者にとっては、かなり厄介な問題だと思われます。さかのぼれるのが何日かなんて、普通は知りませんよね。

難しい問題というか、対策が立てにくい問題というべきかな。一見易しそうに見えて、意外と厄介な問題なのです。

超簡単な問題があるから問題ない

このように厄介な問題ばかりだと、FP3級の取得は難しいような気がしてきますよね。でも、実はそんなことはありません。

なぜかというと、こういう難しい問題だけでは無く、すごく易しい問題も沢山あるのです。例えば同じ回には次のような問題が出題されていました。

(13) 外貨建て金融商品の取引にかかる為替手数料は、外国通貨の種類ごとに決められ、取扱金融機関による差異はない。

外国為替の手数料が金融機関によって違う事は、はっきり言ってFPを目指す人なら常識でしょう。また、外国通貨の種類ごとに決まっているという事もありません。

もう一問。

(11) 一般に、流通市場で取引されている固定利付債券では、市中金利の上昇に伴い、債券価格が上昇する。

固定利付債券の価格は、市中金利によって変動します。一般的に金利が上がると、債券価格は下がります。市場の金利が上がると、固定金利の債権の価値は下がりますからね。当然ですよね。

ちなみにこの問題は、過去に何度も似たような問題が出題されています。出題レベルとしても基礎レベルの問題と言って良いでしょう。いわば、出来て当然の問題です。

このように易しい問題もたくさん出題されるので、難問がある割に合格率が低い試験ではないわけです。

得点しやすい出題形式

また、そもそもFP技能検定の出題形式は、非常に得点が取りやすいものです。

FP3級だと二者択一と三者択一しかありませんからね。全く分からくて適当に選んでも、33%か50%の確率で正解できるのです。

FP2級はさすがにそこまで得点しやすい出題形式ではありませんが、それでも択一問題だけです。受験者にとっては受験しやすい形式が採用されていると言って良いでしょう。

その受験生に優しいテストで6割正解したら合格するわけですからね。多少は難しい選択肢が含まれていたとしても、合格するのは簡単なのです。

というか、難しい選択肢を入れておかないと、平均点が上がり合格者が増えすぎてしまうのでしょうね。

難しい問題は最初から捨てるのが良い

FP技能士の資格取得が目的であれば、こういう問題は相手にしないのが得策です。受験の準備の段階から無視してしまうのが有効です。

FP2級も3級も、基本事項が理解できていれば十分に合格できるはずです。確実に正解すべき問題で正解するのが合格への近道のはずですから、難問と考えられる問題は無視してしまって良いわけですね。

難問に惑わされるのは、合格するためには遠回りです。

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