FP技能検定は人気資格の一つですが、それでも受験者数にはある程度の変動があります。現在では、以前ほどの受験者数はいないのでしょうか。あるいは、以前以上に人気資格になっているのでしょうか。最近のFP技能検定の受験者の傾向をチェックしてみましょう。
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2つの試験実施機関が年3回試験をやるのでややこしい
最初に前提条件を少し。
他のページでも何度も書いていますが、FP技能検定は2つの機関が実施しています。金融財政事情研究会と日本FP協会の2つです。
これは、似ている名前の試験が2つあるわけではありません。国家資格試験であるFP技能検定という、同じ資格試験を2つの機関が実施しているのです。ですから、2つの機関のどちらを受験し合格しても、FP技能士を名乗ることが出来ます。
さらに厄介なことに、2つの試験機関で試験科目の一部が重複しています。学科試験は両者に共通しているのですが、実技試験はそれぞれ別の試験問題なのです。
このような事情から、受験者に関する情報も、それぞれの機関で個別に発表されます。ということは、FP技能検定の受験者数の動向を調べようと思ったら、それぞれの機関の受験者数を調べないといけません。
もう一つ厄介なのが、試験が年3回行われるという点です。1月、5月、9月の3回です。
実施する月によって受験者数がだいぶ違うので、全体的な傾向を調べようと思ったら、3回のうち1回に絞って調査する必要があります。しっかり調べようと思ったら、前年同月の試験と比較して調査する必要があります。
このようにFP技能検定は、過去との比較をしようと思うと、ちょっと厄介な試験と言えるでしょう。
今回は大雑把な傾向が分かればいいので、2つの試験機関の2級と3級の試験で9月実施の試験に絞って調べてみることにしましょう。あと、全受験者数が知りたいので、それに近い数が出る学科試験に絞ることにします。
FP3級の受験者数動向
まず、FP3級の受験者数の動向から見ていきましょう。
金融財政事情研究会の9月実施試験の過去3回の、FP3級学科試験の受験者数は次のようになっています。
- 2014年:28,772人
- 2015年:28,438人
- 2016年:32,948人
次いで、日本FP協会の9月実施試験のFP3級学科試験の受験者数は、次のようになっています。
- 2014年:12,925人
- 2015年:13,622人
- 2016年:16,922人
過去3年分なので細かい傾向は分かりませんが、これを見る限りでは、FP3級の受験者数は増えているようですね。どちらの機関でも増加傾向のように見えます。
割合から言うと、FP協会の方が伸びが大きそうですね。
ちなみに、何度か書いていますが、FP3級は資格としてはほとんど意味がありません。ただ、生きていく上での最低限の金融の知識が学べるという意味では、非常に良い資格試験だと思っています。FP3級受験者がこれだけ多いのも、そのあたりの有用性が認められているのかもしれませんね。なにせ、資格としては役に立たないものですから。
FP2級の受験者数動向
金融財政事情研究会の9月実施試験の過去3回の、FP2級学科試験の受験者数は次のようになっています。
- 2014年:34,979人
- 2015年:35,972人
- 2016年:35,022人
次いで、日本FP協会の9月実施試験のFP2級学科試験の受験者数は、次のようになっています。
- 2014年:16,015人
- 2015年:16,492人
- 2016年:18,504人
FP2級の方は、あまり受験者数は増えていないようですね。もうちょっと細かく言うと、金融財政事情研究会は現状維持で、日本FP協会は微増という感じでしょうか。どちらにしても、FP3級と比べると変化は小さいようです。
資格試験としての人気は健在と言って良いでしょう
以上のように、FP2級は受験者数を維持し、FP3級は受験者数を増やしています。ここから判断すると、FP技能検定は相変わらず人気の資格と言って良さそうですね。
もっとも、期間も短いですし9月分だけの調査ですから、あまり細かいことは分かりませんけど。まあ、少なくとも現状維持だと思って間違いないでしょう。
追記:2017年9月の試験結果もチェックしてみました
記事を書いてから1年たち、2017年9月の試験結果も判明しました。1年たってどんな状況の変化があったのか、確認してみましょう。
FP2級の受験者は微増
まずは、金融財政事情研究会の2級学科試験の受験者数は35,566人でした。前回に比べて、544人ほど受験者が増えていますね。まあ、微増といった感じでしょうか。
次に、日本FP協会の方の2級学科試験の受験者です。こちらは18,994でした。こちらは、490人の受験者の増加という結果になりました。こちらも微増という感じですね。
ということで、FP2級に関しては、一応は増加傾向という理解で良さそうです。大きな変化なしと理解した方が正しい気もしますが。
2017年分も含めた受験者数の推移をグラフにすると、こんな感じですね。
全体で見ると、受験者数が増えているのがよく分かります。
FP3級の受験者は微増
FP3級の学科試験の受験者数を、続いてチェックしてみましょう。
まずは、金融財政事情研究会ですが、受験者数は32,635人でした。これは前回よりも313人減っています。前回並みと言うか、微減と言うか。まあ、あまり大きな変化は無かったと言って良いでしょう。
日本FP協会の3級学科試験の受験者数は17,902人でした。こちらは、980人の増加です。ただ、比率で考えると6%増ですから、微増という感じでしょうね。
金融財政事情研究会で少し減って、日本FP協会で少し増えました。FP3級全体の受験者数はやや増えたという感じでしょうね。
FP技能検定自体は引き続き人気の資格と言って良いでしょう
このように、FP2級でも、FP3級でも、一応は増加傾向を維持できてきます。その意味では、FP技能検定は引き続き人気の資格と言って良さそうですね。
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